睦月・如月とあっけなくも過ぎ去り、季節は春へと邁進する。
この前まで、小さな春を見つけては嬉々としていたのが、今じゃ大仏さんのように居座っている。
今年こそスプリングエフェメラル(ほんの短い期間だけ現れる春の妖精たち)との出会いを逃さないように、心の準備を怠りなく・・・、と硬く誓っていたのに・・、逃げ足のなんと速いことか。
先日、久し振りにフィールドに出てみれば、あちらにもこちらにも春の顔が迎えてくれました。
とりわけ興味をそそられたのが、春一番に咲き出すコショウノキの花。林床にポツリポツリと咲く佇まいは、春の躍動感とは裏腹に寂しげではあるが、春のプロローグとしては妙なる調べ。好きな花には違いない。
それでも、アウトドアーの世界は油断大敵ですね!
急峻な山の斜面を下っていて、頼みとして捕まえた枝が根元から折れ、放り投げられるように転がり落ちて、下の立木に荒々しく受け止めてもらったまでは良いが、わき腹を強打してしまった。この時ほど重力を意識した事は無い。暫くは呼吸も苦しいまま、よくあることと気にもしなかったが、翌日になっても痛みは消えず、家人たちの説得でしぶしぶ医療センターへ。念の為にと広範囲にX線写真を撮り、Dr.はモニターを見ながら「肋骨が2本折れてますね・・。実は私も以前に肋骨を折り、折れた骨が肺組織を傷つけてしまい即入院でした。今のところそのような心配はなさそうなので様子をみてみましょう。万が一異変を感じたら直ぐに来てください。夜中でも診ますから・・」何とも心強いお言葉に深謝。Dr.「痛み止めでも出しておきましょうか」「いや、結構です」とここは強がりを言って・・。「痛みさえ我慢できれば、体を動かすこと自体は問題ないのでしょうか?」、Dr.「痛みを発するということは、体が安静を求めているのであって・・、あまり無理をなさらんように・・」痛みが取れるのに3週間、骨がくっつくのに4週間・・、お大事に! ・・春が終わってしまう・・・。
川土手に カラクサケマン(ケシ科)が一足早く春を演出する、年々生息地を広げているような勢い、
帰化植物だが、あまり他では見かけないような・・、
2月に入ると咲き始める可憐な花
本命のコショウノキ(ジンチョウゲ科)、春を告げる沈丁花は梔子・金木犀と並び三大香花と呼ばれるが、コショウノキは花はそっくりだがそれほど香らない
フウトウカズラ(コショウ科)、由来は葉や果実がコショウに似るからで、葉や蔓を風呂に入れて薬湯にすると打撲や骨折などに効果があるとされるが・・?
スズシロソウ(アブラナ科)、土手の斜面に控えめに咲いている
大根の花に似ているところからスズシロソウ、別種でダイコンソウ(バラ科)というのもあるというからややこしい、